賃貸を探すなかで、定期借家という言葉を耳にしたことはありませんか？
毎月賃料を払って借りるという意味では普通借家契約と変わりませんが、定期借家の場合、契約が満了すると更新が不可能なのが一般的です。
今回は賃貸へのお住まいを検討されている方向けに、定期借家契約とはどのような賃貸なのか、借りるときにはどのような注意点に気を付けるべきなのかを詳しく見ていきます。
更新が不可能？賃貸における定期借家とは
定期借家契約とは、借りられる期間があらかじめ決まっている賃貸物件のことです。
2000年、「良質な賃貸住宅などの供給の促進に関する特別措置法」に定期借家権が導入され、貸主が普通借家または定期借家のどちらかをえらべるようになりました。
一般的な賃貸借契約では、借主が契約解除を申し出るまで契約は更新され続けますが、定期借家の場合は借主がこのまま住み続けたい場合でも退去しなければなりません。
貸主が転勤などで一定期間のみ家を空ける場合や、将来的に売却する予定だがしばらく賃貸として貸し出したいという場合に利用されるため、契約が満期を迎えると貸主の都合でも契約の終了になります。
また、普通借家は1年や2年の更新が多いですが、定期借家は1年未満という短いスパンでの契約も可能です。
更新が不可な定期借家を賃貸で借りる際の注意点
定期借家契約の注意点は、契約の満了時に退去が求められるというところです。
借主と貸主のあいだで、入居を継続できる再契約を結べばそのまま住み続けられますが、一般的には契約期間の定めに従わなくてはなりません。
普通借家の賃貸契約はトラブルを防ぐために、契約書を交わすのが一般的ですが、実は口約束でも法律違反になりません。
しかし、定期借家の場合は書面（公正証書など）での契約が法律で決まっています。
賃料の値下げや値上げも、普通借家契約であれば特約に関係なくおこなえますが、定期借家の場合は特約にのっとっておこなう必要があります。
また、定期借家の物件は契約の更新をしにくいという点や契約時の手続きが複雑なため、不動産会社の負担も大きくなり全国的に見ても数が少ないのが特徴です。
認知度も低く、条件にあった定期借家の物件を探すためには、エリアや賃料の幅を広げる必要があるでしょう。
まとめ
いかがでしたか？
賃貸物件へのお住まいを検討されている方向けに、定期借家契約とはどのような賃貸なのか、また契約する際の注意点をご説明しました。
貸主と借主、お互いに条件があえばメリットにつながる定期借家の物件を、ぜひ検討してみてください。
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